住み替えの場合の注意　住宅ローン審査　フラット35について

持ち家を売却して住み替えを行うのは、頭で考える以上に難しいものです。現在住んでいる住宅の売却と住宅ローンの残債についての問題が同時に起こるためです。

住宅ローンの残債と返済のバランスを考えて現在の住宅を売却する必要があります。住宅を売却する際には、売るための売却価格をいくらにするかが大きな問題です。高く売れればそれだけ、のちのちの返済は楽になりますが、設定金額を高くしすぎると買い手がつきません。

資金繰りを考えれば高く売れるに越した事は無いのですが、売れないことには、計画が進みません。住宅を売却する際には、事前に周辺地域の売却価格の相場を調べ、信用のおける仲介業者を探す事が大切です。

大手の住宅会社では住み替えを専門にやっている部署があることも多く、住宅の売却と販売を同時に行なうことも可能です。手間が少なく便利ですが、住んでいた住宅を売る際には、確実に買い手がつくような低めの売却価格が設定されてしまって、低い金額で売却されてしまうこともあります。

住宅ローンの残債が多く残っている場合は、新たな住宅ローンの審査が厳しくなる事も考えられます。残債の返済に加えて新たな住宅ローンを組むことになり、住宅ローンの借入額が増えるためです。

極端に地価が下がっている場合などは、住宅を売却するには不利なため、その時々の状況を見て買い替えを見合わせるのことも大切です。

住宅の販売価格の相場は、交通のアクセスや住宅の広さ、築年数などである程度決まってきますが、人気のある地域とない地域では、同じ条件でも売却価格に大きく差が出ます。

地域に対するイメージは、住宅を購入する前に考慮するべき事柄ですが、売却時にその違いを実感されるはずです。

よほど人気の地域で、なおかつ地目と言われる土地の形状（例えば角地であるとか､平地であるなど）が好条件でなければ、評価額が購入時と比べて高くなることはまずありません。特にマンションでは、資産価値が下がる事はあっても、あがる事はまず無いと考えておくのがよいでしょう。

不動産の相場を知るにはインターネットで調べたり、地元の不動産屋に相談するとよいでしょう。不動産売却の際には最新の売買実績から売値を設定する事が大事です。

大手の不動産会社の場合、データは持っていても、細かい不動産売買のデータまでは手元にないことがあります。それよりも実際に不動産取引を行なっている地元の不動産屋の方が相場を正確に知っていることが多いです。

買い替えにおけるリスクのひとつに、現在住んでいる住宅の売却資金をあてにして買い替えを進めているのに、物件の売却がうまく進まないケースがあります。

現在住んでいる住宅が売れなければ資金繰りができず買い替えは不可能になるため、売れる価格まで希望売却価格を引き下げる必要がでてきます。

希望売却価格を引き下げざるを得ない場合には、買い替え計画自体を諦めるか、資金計画を大幅に変更することになります。こうした事態を避けるためにも、買い替えの場合には事前に資金計画を十分練っておく必要があります。

手持ちの資金にある程度余裕がある場合にはそれほど問題はありませんが、手持ちの資金に余裕がない場合には計画の段階から現在の住宅の売却金額を低めに見積もっておくなど、無理のない資金計画を立てておくことが大切です。

買い替えの資金計画は、物件の売却やそのタイミング等も関係してくるため、新規の物件購入と比べると難しくなります。また現在住んでいる住宅を売却す際には売るために必要な修繕の費用がかかります。

住宅の買い替え契約をすすめるにあたっては、これらの出費なども考慮に入れて、慎重に資金計画を立て、それから契約書に判を押すようにしなければなりません。